BOOK LIFE

本・読書の話題をお届け

玉ねぎの皮をむきながら語る作家として成功するまでの軌跡

読み終わったばかりの本です。ノーベル賞受賞作家でもあるギュンター・グラスの自伝『玉ねぎの皮をむきながら』。 まさに玉ねぎの皮を一枚一枚むくようにして、グラス自身の記憶の層を少しずつめくりめくり子供時代から作家としてデビューするまでを語ります…

人望とは何か 『人望の研究』に学ぶ

「人望」があるかどうか――これが仕事や生活に大きな影響をもたらします。職場で人望がなければ、周囲の協力を得られずに業務が思うように運ばない、管理者になっても部下が指示通りに動いてくれず問題を抱えるなど、仕事をする上での障壁が生まれてしまいま…

感想:スティーヴ・トルツ著『ぼくを創る要素のほんの一部』

『ぼくを創るすべての要素のほんの一部』は、オーストラリアの作家、スティーヴ・トルツによる長編小説です。ブラックユーモアをまじえて語られる、常軌を逸した(変人)父子の壮大な物語です。 こうして小説は始まります。 悲惨な事故で嗅覚を失ったスポー…

うまく働く方法――『私の生活技術』より

本棚の中に埋もれていたアンドレ・モーロワ著『私の生活技術』という本を見つけました。いつ読んだのかも覚えていないしどこで購入したのかも覚えていませんが、「またいつか読み直そう」と感じたことはかすかに覚えています。私の生活技術 (土曜文庫)作者:…

『アサッテの人』――過去の文学賞受賞作品を振り返る、この一冊

過去に呼んで面白かった文学賞受賞作品を振り返ってみたいと思います。諏訪哲史氏による『アサッテの人』。2007年に群像新人文学賞と芥川龍之介賞を受賞しています。アサッテの人 (講談社文庫)作者:諏訪 哲史発売日: 2010/07/15メディア: 文庫 あちらこちら…

読書を継続させる本選びのコツ

本の中に登場する本 同じ作家やテーマにこだわる 世界の文学賞 読書をするとき、皆さんはどのようにして読みたい本を探しているでしょうか。初めのうちは書店に出向いて最初の数ページを読んだり解説を読んだりして、どの本が自分の興味・関心にあっているか…

ポール・オースターの小説が面白い理由 破滅志向の奥深さ

常識にとらわれない 破滅的な物語 物語の中に物語 翻訳版の面白さ 常識にとらわれない wikipediaより ポール・オースターは現代アメリカ文学を代表する小説家、詩人です。アメリカ文学好きな私にとっても大好きな作家の一人です。1947年生まれですから、2020…

古本探し通販サイト「Amazon」「楽天ブックス」「ネットオフ」で比較

本探しに適した通販サイト 在庫数はAmazon、値段はケースバイケース 話題本は複数の通販サイトをチェック 私と同じような人は少なくないかと思いますが、2020年4月から仕事が基本的に在宅勤務になりました。ちなみに新型コロナウイルスの感染拡大が終息する…

本好きのオーディオブックの使い方

本好きにとってのオーディオブック 歩きながらの読書はオーディオブックだけ 読書が苦手な人でもラジオ感覚で読書 物理的に所有する必要がない オーディオブックに適したジャンル 聴き放題がうれしい「audiobook.jp」 本好きにとってのオーディオブック 電子…

一度は読みたい谷崎潤一郎のお薦め小説「4選」

谷崎潤一郎のお薦め小説4選 日本文学を語る上で谷崎潤一郎の存在を忘れてはいけません。明治から昭和にかけて数多くの作品を残した日本の文壇を代表する作家です。耽美的、流麗な語り口などが谷崎の特徴であると言えますが、書かれた時代によって作風が大き…

お薦めのディストピア小説『すばらしい新世界』オルダス・ハクスリー

ディストピア小説の定番 著者:オルダス・ハクスリー ジャンル:SF/ディストピア小説 楽天のレビュー(すばらしい新世界) オルダス・ハクスリーの代表作『すばらしい新世界』(Brave New World)」です。SF(Sience Fiction:科学小説)好きの読者であれば…